聖徒団信仰Q&A

聖徒団信仰Q&A〈第55回〉「供花」

質問ちゃん
仏壇に造花をお供えしても問題ないでしょうか?(青森県 40代 女性)
(神奈川県 40代 男性)
お答え上人
空き家になってしまったご母堂さまの実家の仏壇にも生花を供えた方が良いか、とのご質問です。
 創祖が編まれた『新編日蓮宗聖典』の巻末に「礼拝心得」の頁があり、その第二項に「仏壇の供花を枯せば福来り住まず。呉々も注意して常に新鮮なるを供ふべし。」とあります。先ずはこれが原則とお心得ください。
 でも、造花をお供えしてはいけない、のではありません。お寺のご宝前にも、金蓮華などがお飾りしてあるのを御覧になったことがあると思います。あれは、もともとは生花の代わりです。昔は、今のように、全国どこででも季節を問わずに花を手に入れることができませんでしたし、道場の荘厳の意味もあり、常花として供えられるようになったのでしょう。
 蓮華は泥の中で美しい花を咲かせることから、迷いの世界にあって悟りの世界を具現する菩薩の修行に例えられたのであり、金色は最高の蓮華という意味とされます。
 仏壇用の小さなものも市販されていますので、ご検討されてみてはいかがでしょうか。
 古来、花を供養する方法としては、散華・盛華・立華(りっか)の三つの方法があります。散華と盛華は、釈尊ご在世のインドですでに行われていました。華鬘(かまん)をつくり、または盤に盛って散華したのです。現在もインドやタイなど南方の仏教国では、生花を撒き散らす供養が行われています。
 一方、立華は枝についたままの花を瓶に挿して供えます。唐の時代の中国で始まり、日本に伝わりました。
 供花には花の表を本尊に向ける「向上相」、花を八方に向ける「向中相」、花の背を本尊に向ける「向下相」の三種の置き方があります。日本では奈良時代に宇多天皇が「仏事にあっては向下相を用ゆべし」という勅(みことのり)を発せられたことにより向下相を用いる習慣になったと伝えられます。向下相は花を供えた者や、これを見る者の心を清浄にさせる働きがあるとされます。
 ご母堂さまのご実家とは言え、空き家の仏壇を然るべくお祀りするのはなかなか難しいことでしょう。この際、お仏壇のお引っ越しをお考えになっても良いかもしれませんね。

*このコーナーでは、聖徒の皆さんからの質問を募集しています。

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