紙上法話

幸せのマメ撒き

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私たちの中に潜む悪鬼とは

 「光陰矢の如し」早いもので令和2年も如月となり、春の節分追儺会の季節でございます。


著名な神社仏閣では芸能や文化、スポーツなど各界で活躍されている方たちが節分の豆まきのイベントに参加し、「鬼は外~、福は内~」と掛け声の中、大勢の参詣者で熱気に包まれた境内の様子がしばしばテレビ中継されております。

節分の豆撒きの起源を辿りますと昔、京都の鞍馬に鬼が出没したとき、仏法を守護する毘沙門天さまのお告げによって、大豆を鬼の目に投げつけたところ、鬼を退治できたという話が残っており、そのことが「魔の目」に豆を投げつけて「魔を滅する(魔滅=まめ)」に通じ、厄除開運や無病息災を祈る意味があります。

家の中で災いの元となる悪い鬼を追い払い、幸せへと導く福の神に来てもらい、その年の幸せを願うために豆撒きをする風習がありますが、本来鬼は家の中や外面的に潜んでいるのではなく、私たちの身体や口、心の三業(さんごう)(しん)()()の中に潜んでいるのです。

それは三毒(さんどく)という((とん)(しん)())悪鬼です。

貪鬼とは必要以上に欲してしまい執着を起こさせる鬼です。

瞋鬼とはイライラと怒りを起こさせる鬼です。

痴鬼とは本能的に愚かな行いを起こさせる鬼です。

この三毒の悪鬼が、私たちの生活の中で邪魔をして災いやトラブルの引き金となります。

この三毒の悪鬼を私たちの中から追い払うには、どのようにしたらよいのでしょうか?

日蓮大聖人さまはご信者の重須殿(おもすどの)の奥さまに宛てられたお手紙の中に「災いは口より出でて身をやぶる。幸いは心より出でて我をかざる」とお示しになられております。

「口は禍の門」という諺がありますが、他者を思いやらず、自分勝手な振舞いによって知らず知らずのうちに他者を傷付けてしまい、自ら墓穴を掘るのです。

最近ニュースなどで報道される政治家や有名人のスキャンダルや事件も、このことが原因となっていることが多いです。

逆に「笑う門には福来る」という諺もありますが、他者を思いやり、親切な振舞いによって、他者を笑顔にし、自らも笑顔になれるのです。

募金やボランティア活動など困っている立場の方を勇気付ける行動をすることによって、自分自身も勇気ややる気をもらえる経験は皆さまもあるのではないでしょうか?

大聖人さまは私たちが幸せな暮らしができるように祈り、悟り、行いという三大秘法のお題目をお弘め下さいました。

私たちが幸せに暮らすには豆撒きではなく、マメに(常日頃から)お題目をお唱えし、マメにお寺やご自宅にあるお仏壇のご本尊さまに手を合わせ、マメに(必ず月に一度)倶生霊神符を交換し、仏の子としての自覚に立ち、菩薩行(他者の助けをする)を実践し、功徳のマメ撒きをすることに他なりません。

「我にお題目」の金の柱を

 お題目を心から信じ、口で唱え、菩薩行を実践するという自らの三業に持(たも)ち、行い、護り、弘める聖行こそが私たちの三業に潜む三毒の悪鬼を追い出すことができ、倶生霊神さまのお力によるご守護という福が舞い込んでくるのです。

厄除(やくよけ)は他者への役立ち(厄断(やくだち))である菩薩行を実践することです。

福徳のあるありがたい人物になれば神仏は力を授け、災いは除かれるのです。またお題目の剣は信心の強い人が用いて役に立ちます。それこそまさに「鬼に金棒」です。

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