首導月訓 平成28年の月訓

首導月訓(平成28年4月)

◆子供のうちは、親が育てる。大人になれば、自分が自分を育てる。それが自然の掟である。育てるとは、美質を研き出すことである。美質の第一は能力、第二は徳性、第三は忍耐、第四は精進、第五は聡明、第六は親切である。生まれた時は、誰でも赤ん坊で大きな違いはないが、大人になると、格段の相違ができる。何故だろうか。

◆人は、身体が強かったり弱かったり、聡明であったり愚鈍であったり、素直であったり強情であったり、勇気があったり怯懦きょうだであったり、愛嬌があったり無愛想であったり等々、好ましい体質・性質と好ましからざる体質・性質とが、種々に組み合わさって生まれてくる。だから、人間を一概に見ることはできない。教育の難しさはそこにある。

◆天性最善の者と最悪の者は、ごく少ない。大抵はその中間である。育て方の如何によって、人間は良くもなり悪くもなる。幸せにもなり、不幸せにもなる。これこそが人生の希望である。では、どう教育すれば良いか。

◆第一に良き習慣を付けること、第二は時間を無駄にしないこと。この二つが肝心である。人は、生まれると同時に、墓場の方へ向かって間断なく歩いている。後戻りはできない。このことを忘れると、良い習慣は付けられない。能力は、死ぬまで研くに如くはない。徳性も忍耐も精進も聡明も親切も、すべて自分のためになる。研けば研くほど、この世は楽しくなる。

◆良い習慣とは、自分を研くことである。年齢を重ねて、地位が定まると、大抵の人は、自分を研くことを怠るようになる。大変な心得違いである。人生に定年はない。死ぬまで自分の人生である。研き抜いて墓に入れば、墓が光っている。光る墓が、次の世に光る人間を、この世に送り出すのである。

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