聖徒団信仰Q&A〈第19回〉「霊断師会と聖徒団」

答　日蓮宗霊断師会の規程第十七号「日蓮宗聖徒団規程」に、「日蓮宗霊断師会の運営する信仰団体を日蓮宗聖徒団と称する」とあります。
　と、これだけでは何ですから、歴史的な経緯も踏まえてお話ししましょう。
　現在は、右のような規程になっておりますが、本項の第10回「創祖」③で申し上げましたように、聖徒団の創立は昭和25年９月、霊断師会は29年10月ですので、聖徒団の方が先輩です。
　と申し上げてしまうと、これも正確ではなく、創祖が本所善行院を本部として十字佛教聖徒団を立ち上げられたのが25年、霊断法を日蓮門下教師（僧侶）などに相伝することとし、第一回相伝講習会が開催され、日蓮宗霊断師会を創立されたのが29年でした。
　実は、この間、側辺の方や十字佛教聖徒団の先達となる方々に霊断法を相伝されて、十字佛教霊断師会が活動しておりました。元来、霊断師も聖徒なのであり、当時は、僧侶よりも、在家の霊断師の方が多かったのです。
　日蓮宗霊断師会が創立されて以来は、各霊断師が、それぞれの自坊で指導する信仰団体を作り、○○寺聖徒団として運営しました。
　これらの、有機的組織化を図ったのが、昭和40年６月６日の日蓮宗聖徒団全国結成身延大会です。昭和41年以降は、全国結集身延大会として開催されていますが、この時は、日蓮宗聖徒団の「結成」という趣旨で開催されました。
　この聖徒団運動を、各寺院での活動にとどめず、一体の大きな弘通活動として行き、本門戒壇建立へと繋げるのが、創祖のご理想でした。霊断師会も聖徒団も、この理想を受け継がねばなりません。