聖徒団信仰Q&A

聖徒団信仰Q&A〈第53回〉「灯明」

質問ちゃん
問 お灯明の点し方について教えてください。
(青森県 40代 女性)
お答え上人
一般的に「香」「花」「灯明」「浄水」(じょうすい)「飲食(おんじき)」の五つをお供え物の基本とし、これを総称して「五供(ごくう)」と申します。
古来、光明は、仏さまの智慧と慈悲を象徴するものとされて来ました。
そもそも火自体が人間の文化のシンボルであり、人類の進化の根源であるとも言われています。火や炎を神格化して崇拝の対象(火神)としたり、あるいは火を神聖視し、または神の象徴と見て宗教儀式に用いる火炎崇拝は、ほとんどどの宗教、どの地域にもみられます。恐怖や迷いの表徴である闇を照らすのが火・光明であり、また、不浄なるものを浄化するとされたのです。
 日蓮大聖人さまも、「妙法五字の光明に照らされて本有の尊形となる」と仰っておられます。
 さて、ご質問に、お灯明の点し方についての一文がありました。
お参りのあとも点けっぱなしにした方が良いか、とのお問い合わせです。
 比叡山延暦寺の根本中堂には、伝教大師最澄が点した火が現在まで点され続けていると伝えられる「常燈」があります。が、しかし、これは特別なるが故に尊いのであり、私たちは、お参りする際に点灯し、お参りが済んだら消灯する、で宜しいかと存じます。
 尚、ロウソクを口で吹いて消すのは、作法に反します。息で吹き消すと、近くにある線香が倒れたり、溶けたロウが飛び散ったりしてしまって、火事の原因にもなりかねません。
ろうそくの火にかぶせるだけで簡単に火を消せる専用の仏具がありますので、それをお使いになることをお薦めします。
 手であおいだり、指でろうそくの芯をつまむ方法もあるのですが、慣れないと難しいかもしれませんし、火傷をしてもいけませんからね。
また、ロウソクと燭台の大きさのバランスにも気をつけてください。サイズが合わないと、ロウソクがうまく立たないこともありますので。

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