首導月訓 平成28年の月訓

首導月訓(平成28年5月)

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◆信仰は、神秘を体験しないとなかなか開眼しない。神秘とは霊験である。人智の及ばない問題や、人力のなし得ない問題は、数多くあるが、要約すれば、幸運を招来し、悪運と災難を免れることである。青年は無我夢中に生きがちであり、壮年は自信過剰に生きがちであるから、老境に入って初めて運命の支配に気づくことが多いが、それでは少々遅い。

◆人間の一生の成功と失敗は、自力と運命との綜合で定まる。「人事を尽くして天命を待つ」という。人間の能力でできる限りのことをしたら、あとの結果は天のさだめに任せる、という意味であるが、自力と運命とが伴って始めてことが成るということを、経験から割り出したのであろう。自力のない者は、天運に見捨てられる。天運の扶けがなければ、自力は宝の持ち腐れになる。若くしてそれに気が付けば、人生が豊かになるであろう。

◆徳川家康の生涯は、時代を超えて人々の関心を集める。単に天下人になったからではない。家康が、自信過剰を警戒し、運命の神秘を確信しつつ、人事を尽くして天命を得、波瀾万丈の生涯を成功裏に終えた、比類なき武家政治家であったからである。そして、家康の得た霊験は、題目の信心によることは、余り知られていない。

◆聖徒団総本部である幸龍寺は、浜松城主徳川家康が開基した祈願寺であった。彼が運命に恵まれて駿府に栄進した時には、この寺を駿府に移し、更に躍進して江戸城に入るや、この寺を江戸に移し、終生、祈願を怠らなかった。

◆事実は最大の雄弁である。家康の範に習い、すべからくお題目の信に徹するべきである。天下は取れないかもしれないが、それぞれの自力に応じた、最大の成果を得るに違いない。

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