首導月訓 平成29年の月訓

首導月訓(平成29年3月)

◆貧乏は嫌なものである。本音をいえば、金持ちになりたいと願わない人はいないであろう。だから、儲け話に引っ掛かってしまう人も多い。欲に目が眩んだ、といってしまえばそれだけのことだけれども、無理もない面もあるのである。世の中の全ての人が金持ちになれたらどんなに良いか。だが、そうは問屋が卸してくれない。

◆古来、成功する秘訣は運・鈍・根であるといわれている。運は自然と良い条件に恵まれること。鈍は焦らないこと。根は辛抱強いことである。成功して財をなした人の経験から割り出されたものであろうし、考えてみても良いところを突いているように思われる。この中で、曲者なのは、運というものである。

◆鈍と根は、自分の心掛けで、何とかなるかもしれない。しかし、運は神さまの手の中にある。したがって、運を良くしたいと思うのであれば、神さまに可愛がっていただけるようにならねばならない。

◆では、どうすれば、神さまに可愛がっていただけるようになるであろうか。日蓮大聖人さまの教えの通り、強盛に信心するのが一番である。

◆信心とは祈りである。朝に祈り夕べに祈り、祈りに明け祈りに暮れる。こうした生活を送れば、必ず運は開けてくるものである。

◆では何を祈るのか。息災延命、家運繁栄はもちろんであるが、自身や家族の幸福にとどまらず、立正安国を祈り、報恩感謝を祈りたいものである。流行歌の歌詞ではないが、他人の不幸は祈るべからず。

◆祈りは自力の上の他力である。鈍と根は、自力で務める。その上で、運を授けていただくのである。鈍は、粘り強く屈せず弛まぬ真剣さを持つこと、根は社会が必要とする知識や技術を磨き、またそうした品物を作る努力である。

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