首導月訓 令和6年の月訓

首導月訓(令和6年4月)

◆世界最高の宗教は、日蓮佛教である。祈り・悟り・行いの三つの要素が真に円満具足している唯一の完全な宗教が、日蓮佛教だからである。

◆宗教とは祈りである。祈りとは、神と人とを結びつける唯一無二の方法である。神とは、人間の及ばないことを為し得る力と徳とを持つ超越者である。人は祈ることに依り、神の加護を受ける。神を信じ、神に祈るのは、救いの事実があるからである。祈りの目的は安心(あんじん)にある。

◆いくら神に祈ろうとも、悟らなければ本当の安心を得ることはかなわない。悟りとは、自分(人間)の本質が佛(神)であると気付くことである。この悟りを得るには、人間相互の尊敬と愛情が基礎となる。軽蔑と薄情は人間を結び付ける道ではない。全ての人の中に神を見ることができれば、尊敬と愛情は心の内に自然に湧き起こってくる。

◆人間が勝手にかくありたいと願ってみても、神でないものが神になったのでは道理が通らない。道理と事実とをして、人が神の現れであることを立証する教えが必要である。祈りによって安心し、悟りによって立命(りつめい)し、自然に神の現れとしての行いを体現する。それが日蓮佛教である。

◆日蓮佛教は三大秘法によって成立している。第一の秘法・本門の題目は祈りである。南無妙法蓮華経と唱えて、祈りの神秘を受け取る。第二の秘法・本門の本尊は悟りである。寿量御本佛(本体の神)の曼荼羅界が神の生命の表現であることを悟り、自他の尊厳の根柢を知る。第三の秘法・本門の戒壇は行いである。寿量佛の大曼陀羅を現実の生活とし、そこに住む喜びを行動とするのである。

◆この三つの秘法の信仰を発揚し、日蓮大聖人のみ教えを受持し、御本佛の世界を在前させて、世の中を明るく楽しくするのが日蓮宗聖徒団である。ともにこの祈り・悟り・行いの南無妙法蓮華経の道を弘めようではないか。
日蓮宗聖徒団首導 髙佐日瑞

-首導月訓, 令和6年の月訓

error: Content is protected !!

Copyright© 日蓮宗霊断師会-公式サイト , 2024 All Rights Reserved.